北斎の浮世絵刷りに初挑戦「みんなの学美場」

去年の北斎展からにわか浮世絵ファンになったところで、今年初めは調子に乗って浮世絵の刷り体験講座を、ヨメさんともども神戸市立博物館で受けてきました。ミュージアムエデュケーション研究会2017「みんなの学美場」という、明石、神戸、阪神間の美術館や博物館等12施設が連携して去年から開催しているワークショップのひとつです。

参加者は年齢幅もありそうな20名ほど。博物館の地下にある一室に案内され、講座が始まりました。長テーブルの上に版木が整然と並べられています。近づくと、その版木は少し小さいけど北斎の見慣れた図案。大っきな浪間の向こうに富士山の見える富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」です。意味なく嬉しくなってきました。

「神奈川沖浪裏」版木

はじめに研究会の趣旨について説明を受け、続いて浮世絵のこども向け基礎レクチャー?。この講座自体は、博物館が教育関係者や、小・中・高生の美術教育の一環として元々取り組んでいたものを、今回は一般向けに開催したのだそうです。
とは言え、目の前にあるのはちゃんとした?彫師さんが掘った本格的な版木。時代を超えても、刷り上がれば浮世絵に違いありません! うまく刷れたら売れるかも? 学芸員さんの手慣れた説明を受けて刷り講座がスタートしました。

まずは、はがきサイズの金魚の親子!主版と呼ばれる線図に2枚の色版3色刷り。おやおや、意外と難しい。学芸員さんのアドバイスを受けつつ、なんとか1枚刷り上がり。まずは練習。練習。さらに、同じくはがきサイズの猫の版木に挑戦。意外といけるやん、と調子を掴んだところで、北斎の版木に向かいます。

「神奈川沖浪裏」は、線図の主版に6枚の色版で7色刷り。図案自体はB5くらいで用紙がA4ほどです。
まず版木に絵の具をちょんちょんと載せ、その3分の1くらいの糊(絵の具の定着を良くする)を添えます。饅頭サイズのモップのような刷毛で、絵の具と糊を混ぜ合わせる様に版木に拡げます。和紙を版木右下角のアタリに紙を合わせつつそっと載せ、馬連でやさしく抑えつつ、はじめはゆっくり徐々に力を入れながら刷り、そっと引き上げる。浪裏の線図が現れました。
ええ感じやん。
さらに1色目を載せ、2色目を重ね。3色。。。と進んで4色目。技ありのグラデーション着色。絵の具と糊を並行に撫でながら、ふんわり富士山を浮き立たせる空色を付けます。恐る恐る引き上げたところで、横にいた若い女性に、お上手ですね〜、と言われ。あ、そうですか〜。頭を掻きながら浮き浮きとなり、5色目、6色目と順調に行くはずがぁ。。。そんなうまくも行きませんわ。絵の具の付けすぎか馬連の乱れ、浪のないところに浪ができてしもた。焦りは禁物。無心でないとええもんできません。とほほ。

小一時間の講座でしたが、なかなか緊張感もある浮世絵刷り体験。次こそは、売りもんを刷ってみせます。ところで、こうした浮世絵は当時500円くらいで売られていたとか。レクチャーで聞いた豆知識でした。

今年の鯛みくじは「大吉」です。

西宮の正月は、えべっさんが終わってようやく平日に戻る気がします。

今年は休日祝日に重ならない日程だったのか、混雑具合はましだったのでは?。しかしこれを喜ぶ気がしなく、年々出店の数も減り賑やかさが減ってくる様子を見ると正直寂しささえ感じます。こんではえべっさんも元気でんよな〜。と思うのは僕だけでしょうか。
一番の最盛期がどんなだったかまで分かりませんが、20年を超えてえべっさんを見てきた身としては、阪神電車の駅から西宮神社の境内の中に至り賽銭投げ込んだ後も、押し合いへし合いずっと身動きできなかった事が忘れられないのです。喧騒と活気は紙一重な気もしますが、あの熱狂は貴重な体験でした。

それはそれとして、今年の鯛みくじは「大吉」! いいことあるはず。

謹賀新年2018

あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願い申し上げます

今年初めは何十年ぶりに和服で過ごしました。

ずいぶん前に両親実家から引き取った着物が、自宅の箪笥や行李に詰め込んだまま冬眠中であったのですが、昨春から和装にはまりだした嫁さんが次から次に引っ張り出し、整理やら修理やらを始めました。着付け教室にもいそいそ出かけ、着物のために理由を作ってはお出かけな日々を過ごしておりました。
そうしてとうとう、矛先がこちらに向かって来たわけです。
「パパの着付け?」なる和装雑誌のページを拡げ、ここ読んで!ってな具合です。
元旦は仕立て直しをしてくれた祖母のいる老人ホームへ着物を着て出かけ、二日は着物で神社まで初詣。家に戻っても家着用の着物で過ごして旅館気分な正月でした。

「今年は和の生活!」と嫁さんは息巻いております。

いざ着てみると和服は案外に居心地のよいものでありましたが、さてさてどうなるやら。

干支土鈴(廣田神社)

100冊のダイアリー展

年末最後のイベントに、大学時代の友人が催す「100冊のダイアリー展」に行ってきました。去年もお邪魔したので、一年ぶりの再会。

独立してテキスタイルデザインを中心に活動している彼女が、作品作りのモチベーションを高めるために自ら企画し、毎年100冊分の手作りダイアリー表紙を作っての展示販売を昨年から始めました。彩色した紙を樹脂でコーティングし、結構しっかりしたつくりになっています。仕事の合間といえ2〜3ヶ月を費やして制作しているのだそうです。すべてが手作りだから結構時間がかかっているはず。

伺ったのは二日目のお昼ごろですが、年末に関わらず、途切れなく人がやってきます。毎年買うことに決めましたという方もいます。屈託無い明るい人柄が、なおのこと皆を引き寄せるのかもしれません。

負けてられないよな〜と思いながら、応援に1冊購入。

実はもう何年も手帳を使わないスタイルになってしまったので、スケッチブックの表紙にしておけば、これを見るたび来年は頑張れそうな気がします。

よいお年をお迎えください。

http://ayumi-shima.jp

百と100 〜 北斎と安藤忠雄 〜

あべのハルカス美術館で開催中の「北斎展 – 富士を超えて -」と、大阪国際会議場で開催されたアイカ現代建築セミナー「安藤忠雄講演会 – 新たなる挑戦 -」に行って来ました。一日でこなす行事としては、ちょっとばかり濃い感じ。

「北斎展」

平日なのにスゴい人混みでした。昼すぎ会場に着いて当日券を買うのに3〜40分の行列。さらに入場10分。予期せず1時間ちかく行列に並ぶ羽目となりました。北斎人気にびっくり仰天です。

この北斎展に合わせて放送されていたNHKの特番やドラマをほぼ欠かさず見ていました。絵を描く人にとって、挑戦的な姿勢で画業を全うする北斎は憧れの一人でしょう。日本人画家?で一番知名度があるのは、やはり北斎の気がします。小学校の美術の教科書に載っていただろうと記憶を辿っても、いつの頃から北斎の名前を知っていたのかさえ分からない人も多いのではないでしょうか。そのくらい北斎という存在は日本人に浸透している気がします。

展示は北斎が70~80~90歳代に渡る後期のものがメインで、卓越した筆使いにいちいちため息がでてしまいます。ドラマの中で幾つになっても絵の上達を目指す北斎の貪欲な姿が描かれていましたが、展示の最後あたりになると片隅に「百」の印が押された画が並びます。当時なら既にヨボヨボ長寿の筈と想像するのですが、さらに百歳まで絵を描き続けようと88歳から全ての作品に使っている印章だとか。ただただ恐れ入ります。

「安藤忠雄講演会 」

現代において知名度の高さなら北斎に劣らずの建築家・安藤忠雄氏。北斎展に押されて開演ギリギリの到着。会場後ろの席で中心通路際に座っていたら、開演同時に安藤氏が横を颯爽と通り過ぎていきました。癌の手術を受けられていることはご存知の方も多いと思いますが、そんな気配を感じさせない凛とした歩き姿です。

ステージに上がってまず、ちょっと摘出手術したけどしっかり元気やで、いつものガラガラしゃべりでアピール。さらに正面スクリーンに映し出された「100」の文字。何かと思えば、百歳まで仕事しまっせと宣言したのです。なんと、北斎とおんなじことをしてるやん。。。御歳は76の筈。北斎の宣言まで後12年ありますが、十分にのけぞりました。北斎展に合わせた余興だったかどうかは定かでありませんが、ここから4半世紀はまだまだ譲らん!という勢い。講演会でそんな宣言をする建築家っていうだけで、ただただ恐れ入ります。

いつものように住吉の長屋から始まって、最近のプロジェクト紹介。地平水平を超えた仕事っぷりにため息ばかりでてしまいます。適度に笑いを織り交ぜ、聴衆をサービス精神旺盛な飽きさせない話しっぷりにも脱帽です。

百と100

二人の作家に思わぬ共通点。今の自分に満足することなく我武者羅に、いつまでもどこまでもやり続けたい一心こそ、作品以上に人々を惹きつける魅力なのだと知る一日となりました。

KHギャラリー芦屋(旧コシノ邸)|安藤忠雄

この日曜日、台風の接近間近に安藤忠雄設計のKHギャラリー芦屋(旧コシノヒロコ邸)にヨメさんと二人で行って来ました。4〜5年ほど前から、一般公開されています。
ギャラリーのHPで開催中展覧会の最終日と見つけ晴れている午前中のうちなら〜、慌てて到着すれば、エ?扉が閉まっている!
玄関先でオロオロしているところに、中の学芸員さんが気づいて出て来てくれました。実は展覧会は好評で会期延長、さらに台風接近で今日は休館のインフォメーションを告知していたのですが、、、と聞かされ唖然。そこをナントカ折角だからと、食い下がると学芸員さんは親切に開けてくださいました。スミマセ〜ン。

厳かに中に入らせてもらうと、まず和室と大階段。そのまま吹き抜けのリビングが続きます。なんと言えばよいのか、安藤建築に出会えた感触が湧き起こりました。適度に余裕をもって飾られるコシノヒロコ氏の作品。まさしく美術館。住まいであったことを感じさせません。素直に気持ち良い。
二人空間に浸り、促されながら安藤氏のスケッチが飾られた廊下を渡り、円弧の壁に囲われた寝室へ。そしてダイニング。どこに立っても時間の流れがゆったりと感じられます。
増改築を繰り返して今の姿となっていますが、初めから計画されたひとつの建物のようにしか感じられないことにも、ちょっと驚きです。

しばらくすると、我らと同じく休館を知らず来られたひと組がありましたが一巡してすぐに引き上げられので、ほとんど二人で小一時間、広いギャラリーの中を貸切で滞在させていただいた感じでした。
休館にお付き合いいただいた学芸員さんには申し訳ないばかりですが、よい経験をさせていただきました。本当にありがとうございます!

こんなトコ住んだら、感覚も変わるやろうな〜。羨望混じりのヨメさんのつぶやきはきっと誰もが感じるでしょう。建築の強さを久しぶりに感じるひと時でした。

後日、アンタダ講演会に当選したヨメさんは只今嬉々としております。

西宮浜探索

このところ、ご近所が騒がしい。と書くと語弊があるが、気になる議題とあって近頃は町内会の集まりにまじめに幾度か出ています。

たまたま縁があって住み始めた場所は、浜手のとても環境に恵まれた場所。そこは、自然環境の保全を求められる重要な地域のひとつだったり、すぐ近くには史蹟もあったり、自然災害や南海地震に備えた防潮堤整備や河川整備の必要もあったり、いろいろな環境に関わる諸事情を持っている。さらには、近隣の町にマンションや大型スーパーなどが立ち並び近年あれよあれよと人の数が急に増した。砂浜を抱えたリクリエーション地域にもなるので、以前より夏にはバーベキューのゴミやら花火の騒音などマナーの悪さに頭を抱えるご近所も方々も多い。

そうしたアレコレで必要にせまられる住環境改善の要望や、イロイロ続くことになる整備工事での安全確保に対し、町は市や県の対応にひとつひとつ反応をしめしている。

呑気に暮らしているなと言われればそれまでだが、町内会に出て初めて、自分が住む地区にはいろんな問題を抱えていることを知ることになり、住人の一人とし、もっと近隣の様子に興味を持っておく必要があると今更ながら感じています。

前置きが長くなりすぎました。難しい話を続けたい訳で無くこれもきっかけで、自分の住む町や市のことに興味が増したところ。
この日曜日は、嫁さんと対岸埋立地一周の散歩。あまり行く事ないあたりまで足を伸ばし、散歩のつもりが子供気分のちっちゃな探検となりました。