直島ツアーレポート

2001年11月2~3日

宮ノ浦

随分長いこと遠出もせず、どっか行きたいな病に悩まされていた折、アルバイトに来ていたN女史から香川県直島で催されている「スタンダード展」を薦められた。丁度、安藤忠雄氏のベネッセハウス・直島コンテンポラリーアートミュージアムも見学してみたかったので具合がいい。唐突に1泊2日の小旅行を決めた。
親父臭いが世の中便利でありがたい。インターネットで検索した地図を片手に、朝の7時頃出発、西宮から岡山へ向かう。少々道に迷ったりもしたが、無事直島に向かう宇野港フェリー乗り場に到着したのが昼過ぎ。乗船券売場で「スタンダード展」のチケットも買えるというので早速購入。気さくな売場のオジサンにオマケまでしてもらった。20分程でも久しぶりの船旅、潮風が気持ちイイ。(ホントかよ。) 
あれよあれよと言う間に直島宮ノ浦港に着いてしまった。早速のお出迎えは大竹伸朗氏のネオン「島」。余りの馴染みように美術作品と気づかない。N女史の薦めに従い、予定通 り港前の「ふうちゃん」で「タコメシ」を食う。400円也。この後まずはベネッセハウスに向かい、夕方頃に見学予約をしておいた「家プロジェクト・きんざ」の整理券を貰わないといけない。一息ついた所で、島内巡りにいざ出陣。
インターネットの検索地図からガイドブックに掲載されている簡易な地図に持ち替え、嫁さんのナビゲーションで何とかなるだろうと出発した。直後、計画のずさんさが暴露する。こっちじゃない、あっちじゃないと騒いでいるうちに気がついたら島を一周していたのだった。

その後の見学先については順を追わずに紹介させてもらう事にして、お察しの通 り車で廻ると直島は思いの外小さかった。しかし見どころ充分で盛りだくさんと言うのはN女史の言葉通 りである。ベネッセが進めている島全体を使ったアートプロジェクトは確かに島を活気づけている。島の若い人を多く見かけたわけではないが、老人が皆元気なのが気持ち良い。行く先々で年寄り達の元気なおしゃべりを聞くし、我々のような部外者もニコニコした笑顔で迎え入れている様子が心地よく感じる。違和感がない。

直島文化村にある「パオ」に宿泊したいところだったが、「直島会議」と言うのが次の日に開催されるため、残念ながら満パオだった。宿は先に予約しておいた宮ノ浦の「志おや」さんにお世話になる。気さくなおかみさんがいる家庭的な民宿である。なんとなく、昔住んでいた文化住宅を思いだした。この辺りは細い露地が編み目に走る集落で、うろつくだけでもなかなか面 白い。晩飯を食べた後にぶらぶらしていたら、外灯も少なく明かりも少ない静けさの中、こうこうと光り輝く建物を発見した。ミニチュアのようなパチンコ屋だった。

 

直島文化村

直島コンテンポラリーアートミュージアムのあるベネッセハウスは、よくもま~ココまでやりました。という具合のアンドーワールド。安藤さんも凄いがベネッセも凄い。何処を取っても贅沢な空間。雨降りだったのが残念でしたが、こんなところでのんびり過ごせたらいいでしょうね。展示されている美術作品も見ごたえ充分、人もぽつりぽつりとしかいないから、大空間を独り占めできたような気分。空間の手法はいつものパターンと思いつつも、やはり圧倒されるのがやや悔しい。
ホテル棟はお昼過ぎのルームメーキングの間に1時間半ほど一般公開されるのでこの時間を狙って行くべし。ケーブルカーに乗ってトコトコと山の上に到着する。見晴らし最高。おかげで部屋の中もいくらか覗かせてもらえた。各部屋にも美術作品が飾ってあって、何処までも文化に浸れる。 
ただ、水を張った楕円形の中庭に面する壁の水色は趣味に合わない。もっと暑い南国リゾートであれば栄えると思うが、島の雰囲気と違う気がした。

 

本村・三菱マテリアル

何となくリゾートっぽく話が進んだけど、直島には三菱マテリアルと吉野石膏の大きな工場がある工業地帯でもあり、一方で歴史の長い村落もある。古い屋敷と佇まいが保存状態良く残っていたことは、ベネッセがこの島で文化事業を試みた一つのきっかけにもなっているそうだ。その舞台として本村があり、この集落の中でこれもまたベネッセによる「家プロジェクト」が進められている。試行錯誤はあるようだが、小さな町並みの中で家屋の保存や美術作品の常設が、さも自然に行われていた。ある屋敷では、家人が村の歴史を熱く語ってくれたりもした。美術作品を村の人が解説してくれたりする。そうした日常を大切にしている様子が伝わってくる。

ここに載せていない写真がまだまだあるけれど、旅行前に買いそろえたデジカメが嬉しくて撮りまくった訳でなく、写 真に残して置きたいと思う風景が実際に多い。天気が良ければもっと撮っていたかもしれない。小さな島の中に多くの要素を凝縮した印象が残る。

この記録の最後は、やはりN女史に薦められた直島一うまいらしいうどん屋さんは確かにうまかった事を挙げておきたい。ギャラリーに改装されている旧卓球所の向かいコープの横にある「山本うどん店」さんである。直島に行かれた際はぜひ「釜揚げうどん」をお試しあれ。

 

オマケ

閑谷学校

岡山まで行くのだからと、直前に決めた行き先がココ。雨降りの上、閉館ギリギリに駆け込んだのでゆっくりは見れなかったが、ココもまた素晴らしい。背筋が凛と伸びるような空間が広がっていた。オレもこんなところで勉強したら、も少しまともなおツムになれたのかなぁ。なんて冗談が浮かばないぐらいに緊張感のある空間が連続していた。
見足りずこのまま書くのは勿体ないので、もう一度勉強し直してゆっくり覗きに来る事にする。レポートはそれまでお待ち頂きたいが、必見の一箇所であることは間違いないので、これは私からお薦めで締めくくることにしたい。

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