広島ツアー

2003.01.04-05

個人的な事から始めて恐縮ですが、ヨメさんの「広島でやってる横尾忠則展を見に行きたい!」という一言から、正月に広島へ行かされるハメになりました。夜が明けやらぬ 4日の午前3時半に出発。どうせなら日本三景・宮島や厳島神社に初詣と山陽道を走り抜け、 宮島に着いたのが9時半を少しまわっったころでしょうか。まだ眠そうな羊。もとい鹿に出迎えてもらいました。

早速、厳島神社へ参拝。朝早くから多くの参拝客が境内を巡っていました。ほとんどは平安時代の建築様式だそうですが、能楽堂は江戸時代のもののようです。基本的には朱と緑に彩 られた境内ですが、この能楽堂が塗られていないのは、時代が違うせいなのでしょうか?(お勉強が足らなくてスイマセン。)
手を併せた後、お隣の大願寺にもお参り。こちらは弁天さん(芸術・開運の神様)をまつる日本三大弁財天ですから、個人的にハズス訳にはいきません。着いてはじめて知ったのですが、宮島には厳島神社の他にも沢山の寺社仏閣があります。下調べをせずに来たのには少し後悔しましたが、目についた所へ行き当たりばったりで廻る事にしました。

始めに行き着いたのは左の写真にある多宝塔。
その後、大聖院へ向いました。大聖院には願い事をひとつだけ叶えてくれるという一願大師が祀られていると宮島案内に載っているのですが、境内のあちこちにごった煮のように神さんが祀られてました。願い事を叶える為に、神様の分業でしょうか。有り難みがあるようなないような。
その後、港に向いつつ右2つの写真にある千畳閣に寄りました。豊臣秀吉が造らせたそうですが、秀吉の他界によって完成せずままになっています。大きな広間は秀吉の豪傑ぶりが分かるような気がしました。まん中の写 真にちらっと見えますが、梁に掛けてあるのはでっかい杓子(しゃもじ)です。宮島の商店街には世界一の大杓子もありますが、なんで杓子なんでしょう。もう少しお勉強します。

ゆっくり廻ればもっと良い所を見つけられたのかもしれませんが、徘徊した島の中はほとんど観光地化しているように思えました。今一つ古い町並を楽しむというおもむきに浸れなかったのが残念です。むしろ、商店街の道沿いに掛る折り畳み式の天蓋(アーケード?)がとても印象的に残りました。旅行先では、ちょくちょくこうしたアーケードに興味が惹かれます。とてもアジア的な感じがしました。

昼過ぎには宮島を離れ、広島市内に向いました。
着いた早々まずは、大建築家・丹下健三先生の広島平和記念資料館を見ておかないと。と思った矢先、写 真の通り外壁の改装工事中。スッポリ囲まれているのを見て大ショックです。
少し前に建築史家・藤森照信氏の講演で東館(写 真右)がすっぽり石パネルに囲まれているスライドを見ていたので、改装中らしい事は知ってはいましたが、目的の西館(写 真左)がこの状態とは、時すでに遅し。トホホです。建設当時、コンクリート打放しで柱梁を巧みな日本的意匠に昇華させた事で世界的にも注目されたモダン建築です。年初めに、その静閑でかつ力強い容姿を拝まないとと、設計者のはしくれが初詣気分で来たのにアレマ~という具合。これまた後悔しきりです。
コルビジェのピロティを模した列柱空間も直に体験したいと思っていたのに、入る事すらできません。かろうじて内部の展示は見る事ができましたが、自分にとってのメインディッシュは食べ損なった気分でした。

原爆ドームも補修工事中。広島に来た甲斐がまったくありません。気を取り直して、市街探索へ。すばやい変わり身です。
中心の商店街は何となく道幅の広い大阪心斎橋と日本橋の合体といった感じで、うろうろしながら見つけた「Blue flat cafe」というカフェにまず入って休憩。一息ついたところで、店員さんにお好み焼きのおいしいお店を紹介してもらい、食べ損なったメインディッシュの埋め合わせに向いました。
八昌」 というのがそのお店。中心から少し外れているので分かりにく場所ですが、地元でもイチオシ人気店らしい。たしかにうまかったです。広島風お好み焼きというと、僕には祭の屋台で食べるもの(?)という片寄ったイメージしかありませんでしたが、それを十分に覆してくれる満足度でした。生地はパリッとしながら、ジューシーな具がお肉に挟まれて、食感も今までに知る屋台の広島風お好み焼きとは一風違っていました。
満足して、夜の広島市街を探索しつつ予約しておいた宿へ。

 

一晩明けて、1月5日。左の写真は爆心地に建つ石碑。この日、広島は雪景色です。
朝一番から目的の「横尾忠則・森羅万象」展を観に、広島市現代美術館へ向いました。まだひと気の少ない朝から美術鑑賞です。横尾忠則のピラミッドパワーには敬服します。次から次へ溢れんばかりのイメージに圧倒されるばかり、横尾ファンの1人としてはやはり見逃せない展覧会でした。
見終って美術館内のカフェで昼食をとり、折角なので同時開催されていた収蔵作品展も見る事にしました。
たまたまこの日「キュレーターアイズ」と題した、この館の学芸員さんがセレクトした収蔵作品を解説付きで一緒に廻って頂ける催しにタイミングが合い、集合時間に開場前でスタートするのを待ち構えました。ところが、集まったのがヨメさんと2人だけ、時間が過ぎたので学芸員さんも、仕方がないのでお二人で始めましょう。実は私がご案内するのは、今日が初めてです。うまくご案内できるか分かりませんが、1時間ぐらいの予定をしています。と言うことで、豪華な解説つき美術鑑賞が始まりました。
相手は 2人しかいないので、学芸員さんもざっくばらんの解説になり、もともと現代美術の好きな私は、あれやこれやと学芸員さんを困らせる質問を連発。(いやいや素直な質問です。)学芸員さんも時間を気にせずお付き合い頂くものですから、予定時間をどんどん過ぎて行きます。結局見終った時には閉館前。1時間の予定が2時間半を廻ろうとしています。最後の展示あたりは学芸員さんも僕も駆け足気味になる始末。こんな客にお付き合いいただいた学芸員さんに、心からお礼申し上げます。美術館でこんなに楽しませてもらえたのは初めてかもしれません。
閉館ギリギリになり慌てて締まりかけのショップに急行。売り上げの勘定を始めていたショップのお姉様方に此処でもまた無理を言い、横尾忠則グッズを買ってようやく美術館を後にしました。正月なのか、混雑することもなく、美術鑑賞をこんなにも楽しめたのは来た甲斐があったというものでした。
ということで、後半の写真はほとんど撮らず帰路に着きました。

帰ってから、ヨメさんが美術館の袋をあけると買ったはずの横尾忠則展の図録が無~イ!!!!!。私の方は、少し前に同館でやっていたダニエルリ・ベスキンド展の図録を買い忘れた~!!!!!。と大騒ぎ。正月から慌て者の夫婦は美術館へ連絡して図録を送って頂くことになるという後日談つきで、今回のレポートは締めくくりです。お粗末さまでした。

 

その他、今回参考にしたHPの紹介です。
広島観光ホームページ
arch-hiroshima 
ほぼ日刊イトイ新聞 -横尾さんのインターネット。

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