西宮砲台の中を見てきました。

Nishinomiya battery

昨日、秋分の日は、自宅そばの香櫨園浜の浜辺でイベント「海辺のひろっぱフェスタ」が催されていました。自宅の窓からも写真の西宮砲台が垣間見れるのですが、この日はイベントの一環として砲台のガイドツアーがあり、中に入る事が出来るので行ってきました。

幕末動乱の最中アメリカ・ロシアなどの軍艦の来航から大阪湾防備のために設けた砲台だそうです。国指定の史跡になっています。
外壁は漆喰塗りですが、基本の構造は石積みです(ひとつひとつはかなりデカい)。昭和になって内部から鉄骨の補強工事がなされていますが、崩れる危険性もあるかもしれないので外周にはフェンスが張られ、普段は側に近寄る事ができません。積み上げられた石は、花崗岩が使われていますが残念ながら神戸の御影石ではありません。神戸山手の石切場から切り出した石を運ぶには無理があり、岡山のナントカ島(失念…)から瀬戸内海を渡ってイカダで運んだそうです。
浜辺の砂地に建築するにあたって、石積みの砲台が砂浜に沈まない様にするため当時の技術者は1200〜1500本の松杭(3〜5M)を砂浜に埋込むことしました。という事は、今もこの砲台は松杭の上に建っていると言うコト。ヨメさんに腐らんのか?と聞かれましたが、土に埋もれて空気に触れないから直ぐには腐らんのだろう、と適当に答えてしまったが、如何に?ネットで調べてみたら、適当に言った事は間違いなさそうで水に漬かった松は腐敗しないそうです。古ビルの解体現場から45年前の松杭が青々と出て来たとか、80年前の松杭が出て来たとか、ベネチアの待ちは干潟に数十万、数百万本という松杭で築かれた街だとかの記事が出てきました。そうだったんだ〜スゴいですね。現在も使用される工法の様で、こんな事を書いているのが実はお恥ずかしい。

ところでこの砲台、換気設備が整っておらず試射をしたところ内部に硝煙が立ち込め、とてもじゃないが兵隊さんはいられない状態だったそうです。伺ったお話では実際に使用を考えていたと言うよりも、軍事施設があるぞ!と言う威嚇のためだったのだろう。と。それにしてはエラいものを作ったものです。大砲を突き出しそうな窓は2階あたり、木造の床が組まれていたようです。が、人力で持ち上げるしかないので、大した大砲が装備された訳でもないそう。中心には防火用の井戸が掘られているそうですが、使われた形跡もないそう。話を伺えば伺う程、西宮砲台に悲哀を感じてきました。しかも、火災に遭い内部は消失。なので、写真の通りガランドウな訳です。和田岬砲台と言う砲台が、三菱重工神戸造船所の構内に残っているので、コチラは内部が現存しているおかげで比較推測できるそうです。

ところで砲台という施設はこの建造物だけを差すのでは無く、周囲を囲む土手を含めた全体を言います。(下の画像参照)西宮砲台はこの土手の一部が残っています。そして、砲台のある場所を台場と呼び、全国には百をこえる台場と付く地名が実はあるそうです。東京のお台場は幕府に敬意を払った地名として御台場という事。

ちょっとお勉強になった秋のイベント参加でした。それにしてもお話をしていただいた西宮郷土資料館の館長さんは、メモ無しに、途切れる事無く30分ぐらいお話されていました。次から次に伺った話はどこも面白く、右から左に流れ出てしまったのが、ああ勿体ない。来年もあれば、もう一度聞きたいぐらいでした。

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その他にも写真あります。
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Comments 0

  1. hifumiyo 20080928

    橋本様、コメントありがとうございます。
    家の窓から堤防の向こうに砲台が見えています。その風景が結構好きなんです。
    この日はあまり時間がなく、砲台の中を見られると言う事でガイドツアーの時間にだけ伺いました。なので、他のイベントはしっかりと見てなくて申し訳ないばかりです。ただ、ガイドツアーの後しばらくはいましたから、集まった大勢の親子たちの様子が楽しそうに見えていたのはとても印象的です。
    イベントや活動はチラシ等で以前より存じています。HPも以前から拝見しています。近くにいながら実はあまり行った事はありません。去年は”船渡御”は見に行ったのですが、同じ日でしたっけ?そんな調子です。
    ガイドツアーのお話は本当に為になって面白かったです。無理矢理連れて行ったヨメさんも結局喜んでいました。

    このプロジェクトのアドレスは入れておくつもりでしたのを、すっかり忘れていました。また昨日、アンケートが自宅に入っていたので、(ホントにやるのか?と思って)防波堤の改修工事計画の行方が仕事柄気になっています。もう少し詳細のわかるページなどがあると良いのですが。。。(イベントの時にもう少しじっくり見ておくべきでした。)

    それと、映画に行きたかったのですが行けず、来年は砲台に映し出される映画はぜひ行きたいと思っています。

  2. 橋本 敏子 20080928

    9/23の御前浜のイベントに参加くださったのですね。ありがとうございます。
    このイベントの実行チーム(御前浜・香櫨園浜プロジェクト)の事務局を担当している橋本と申します。

    建築設計のお仕事をされている方なんですね。砲台のコメントや写真が素晴らしく感心いたしました。
    ご自宅が浜の近くとか、海辺にもご関心をもっていただければうれしく存じます。
    当日の他のイベントはご覧になりましたか?またご感想などお聞かせいただければ幸いです。

    上記プロジェクトのHPは http://www.omaehama.org/です。今までの活動などもご覧いただけます。

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