ニュアンス

出来上がる雰囲気を伝えるのも、望んでいる雰囲気を掴むのも、
これほど難しいものは無い。
こんな雰囲気、あんな感じ、どんな具合?
施主さんとの会話もそうだし、監督さんや職人さんとの会話も同じ。
伝えたいことは一体どこまで伝わるのだろう。
数字で表される事や、理屈で表現できるならまだしも、
数ある仕事の中で、建築ほど曖昧極まりない仕事は無いかもしれない。
と思う事はしばしば。
計画始めの施主さんとのやり取りの中でも、どれだけ希望を正確に掴めたかなど、
到底自信の持てる事では無い。
ましてや見積の段になると、書面にこそ数字は出ていても、
果たしてその金額で間違いなく完成出来るかは、実際には具体的なものでは無い。
なんちゃら工事一式なんて見積を一体どうして信じれるのか?
きっと出来るに違いない、というニュアンスで対応しているにすぎない。
なのにそんな見積の事はおかまい無しで、
こんな雰囲気、あんな感じ、と好きに言ってしまういい加減な設計者。
見積以上の仕事をさせられて工務店さんはブイブイ言ってるかもしれないが、
( 間違いなく工事中はそう思っている。に違いない。 )
それでも出来上がって、施主さんに望んでいた様にできました。
と言ってもらえれば、一緒になって喜んでしまう。
最後にいいニュアンスで終われば、まま良い結果と言う事になる。
でもやってる最中は、そのニュアンスに行き着けるかどうかハラハラしてしまう。
のです。

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