古い住まいを拝見して。

昨日は、しばらく先ですが解体を予定している既存のお宅へ、改築予定の敷地確認のつもりで行ったのですが、そのお宅の余りの迫力に目的を忘れほとんど見学状態となり、感動を受けてしまいました。

この古い住まいは亡くなられた建築好きのおじいさんが素人ながらに増改築を繰り返し、部屋内にも古い外壁が残ったままに内外渾然一体となった、かなり不思議な造りに変貌した2階建ての木造住宅です。決して使いやすいと言いづらい箇所が随所にあります。人の住んでいる息づかいがそのままに感じる古い住まいです。それをうまく言葉にする事が未だ出来ないでいます。
その日にヨメさんに説明を試み、今日もスタッフに説明を試みるのですが、どうもうまく出来ません。僕が興奮して伝えようとしていることは感じてもらえるのですが、よ〜分らんと首を傾げられる始末です。
そこで見た複雑に入り組んだプランや、思いも寄らぬ仕掛けを伝えても、それが本来興奮の原因では無く、亡くなったおじいさんがきっと愛したに違いないこの建物のそこかしこから醸し出す空気にすっかり飲み込まれたことが伝えたいのですが、どう言って良いのか全く分りません。

時代を経たからこそ出る迫力なのかもしれませんが、この空気が自分の設計する住まいに引き寄せることが出来ないのか。奇麗なだけでは決して得られないこの感動をどうすれば設計に生かせるのだろうと、考え始めています。ただしそれは小手先で出来るものでない事だけは間違いありません。

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