世界遺産のシンポジウム

fence

先週末は、友人の出版記念のシンポジウムに行って来ました。
「世界遺産と地域振興」世界思想社刊:出版記念シンポジウム
およそ2時間半、中国雲南省麗江が世界遺産都市となった過去現在をフィールドワークした報告と、その変遷を考察しながら未来に向けてどうあるべきかを考えよう。と言った感じです。前半は、麗江の風土やそこに住むナシ族が中国の中でどのような位置にあるのか、世界遺産観光都市となった事で住まいや街の様子、都市の有り様がどのような変化を成し遂げたのか。後半は服飾を中心に、同じく文化にどのような影響が及んだのか。実際に日本に留学中のナシ族の女性がパネラーとして参加され、充実した内容を聞かせてもらえました。
元々旅行好きで今は大学の先生もしているその友人に、「また中国だよ〜」と聞かされる度、「先生は大変だね」と返しながら「ええな〜」と思っていた訳ですが、今回のシンポジウムで「ええ仕事しとるな」とちょっと感心です。表面的なレポートでは無く、幾度も赴き、現地の人と深く交流が無ければなかなか分からない話を聞かせてもらえました。
本来あるべき世界遺産の意味、ユネスコの意図、観光の目玉と捉える行政の方針、利益を求める外部の侵入、そして実際にそこに住む人々の受取方。色々な思惑が決して直線には並ばず、錯綜し、本来あるべき姿を見失う。軌道修正をどうすべきかの提言まであった訳ではありませんが、そうした麗江の状況を伝え、日本においても世界遺産となった地域に一考を促したい。執筆者たちのそんな気持ちが良く伝わってきます。
しかしなぜかその意図に反して、パネラーのナシ族の女性は麗江の現状を決してマイナスに捉えてはおらず、その状況さえも取り込んでしまう逞しさを持っているのがナシ族だと、外から見るのとは全く違う現地の人々の気持ちを伝えてくれたのが、また面白くもあり、難しさのような気もします。

ここまでエラそうな事を書きながら、実は友人のその本を最後まで読めていません。はよ読も。
テレビで放送される「世界遺産」を今までぼ〜っと眺めていましたが、角度を変えて観させてくれる良いきっかけになりました。
ところで、友人の本はコチラです。「世界遺産と地域振興

Related posts

コメントを残す