地鎮祭

晴天恵まれ、地鎮祭は無事終了。

 施主さんのご家族が集まっての地鎮祭は、久しぶりな気がします。1週間ほど前まで敷地は雑草が生い茂っていましたが、今日の地鎮祭を控え、工務店の監督さんに手伝ってもらいながら草刈りを済ませ、今はスッキリしています。
 上棟式もやりたいな〜。上から餅を蒔くんですかね〜。
 今日の晴れやかな空に、無事の完成を祈りました。

杭工事

 どことなく工事記録的な記事を書かなくなってしまってずいぶんなりました。令和になったことだし、もすこし建築士ブログらしく進めてみたいと思います。

 今、町工場の設計監理をさせて頂いています。しばらく前に地鎮祭を済ませ、今週から杭工事が始まりました。

 今日は、杭工事開始前の立会をして来たところです。今回、地盤調査で確認している支持地盤は地下およそ23メートル下の砂礫層。まず本番と別のカ所で試験堀をします。監理の内容としては、支持地盤の深さの確認、サンプルによる地層の確認、電流計による地層状況の確認、杭の目視確認、始めの本番杭の作業手順の確認といったところになります。
 実は、杭工事の立会は初めてでした。これまで運良く? 地盤には恵まれていたようです。杭の立会って?となり、前の晩に建築監理の教則本を拾い読みしておきながら今朝現場に向かいました。

 現場では、杭工事会社の担当の方からひとつひとつ丁寧に説明をしていただき、必要な内容も概ね網羅できていることを確認できました。
 ただこうした立会をしてもすべての作業工程を確認できる訳でありません。あくまで抽出によるサンプル確認ですから、その後のひとつひとつの作業においては工事に携われる方皆さんを信じるしかないところがあります。ましてや杭工事や基礎工事は地中に埋もれると、ほぼ以後は確認のやりようがありません。

 担当の方は、こちらからの具体的な質問、素朴な質問について明確に答えていただけました。そうしたやり取りにきっちりしていただけると、心情的にはつい安心してしまいます。逆に、欲しい答えが返ってこないとき、事務所に戻っても風呂に入っても、布団に入ってもモヤモヤ〜としています。

 今回改めて思ったこと。
地面と言うものは、つい固いものと思いがちです。こうした杭工事や地盤改良に立ち合うと、実はそうで無いことがよく分かります。今回の杭は総称では支持杭と呼び、地面深くの建物荷重を支持できる層まで柱を伸ばす工事です。支持されるまでの層は粘土であったりしますが、掘削ドリルは回転させるまでもなくストンと沈んでいきます。それを考えると地表に立つ建物は四角い立体物ですが、その支持地盤まで細〜い脚で建っているようなもの。なんだか実は白鳥の湖のバレリーナのようなのです。

大槻能楽堂

ろうそく能「子狐丸」観賞

 先週、ヨメさんの計らいで大阪谷町にある大槻能楽堂開催の公演を観てきました。
「小鍛冶」と言う短い演目を、まず落語家と声優のセッションで紹介があり、その後に義太夫で演じられ、さらに能で演じられる、と言う3部構成の少し変わった趣向の公演でした。実は公演内容さえ席に着いてパンフを読んで初めて理解したのですが、老朽化した大槻能楽堂の改装工事前間近の公演でもあったようです。

 能の観劇は憶えている限り、大学時代に京都で薪能を観に行ったことがあるぐらい。その前は、、、小学校か中学校かでなんか観たぐらいで、狂言であったか能であったかもよく憶えていません。今回も、てっきり和装でインテリそうなオジサマオバサマに取り囲まれるのかと身構えていたつもりが思い気や、出演の声優さんが人気の方なのでしょうか? 若い女性客がむしろ多く面食らいました。

 とは言え、正直心地よく寝てしまうのでは?、ソワソワ付いて行きましたが、「小鍛冶」と言うお話はどちらか言えば短かく分かりよい飽きのこない人気作品のようです。気がつけば最後まで楽しんで観ていました。観劇前にパンフであらすじは頭に入れつつも、何を言ってるやら分からんところも多々ですが、それでも場面転換が多いこともあって気がつけばクライマックス。
 「小鍛冶」は元は長唄の一節のようですが、歌舞伎、能、浄瑠璃などイロイロな芸能で演じられるのだと知りました。人気の漫画が、アニメになったり、映画になったり、ミュージカルになったりするのと一緒なのか〜。微妙に配役の違うバリエーションがあったり。今になってようやく芸能とは、古今を問わずそういうものなのだと改めて納得してしまったところです。

 タイトルの「子狐丸」は「小鍛冶」の話にでてくる刀の名前。人気アニメのキャラクター名でもあり、出演の声優さんがまさにその声の主。こちらに付いて行ける勇気はありませぬが、イロイロ納得な一夜となりました。

ろうそく能
ろうそく能

「水車大工」展

仕事の合間に覗いてきた竹中大工道具館での「水車大工」展
圧倒的な細工もさることながら、純粋に円いものに惹かれてしまうのは、私だけでしょうか。

阪神甲子園「阪神広島戦」

平成最後の一戦

平成最後は、施主様に頂いたチケットでヨメさんと甲子園で過ごしました。
「 平成最後の一戦 観戦証明書 」は永久保存版です。

阪神甲子園「阪神広島戦」

久しぶりの舞踏観劇・大駱駝艦「パラダイス」

昨日、神戸文化ホールで麿赤兒さん率いる大駱駝艦の舞台「パラダイス」を、嫁さんの誘いで観てきました。舞踏やダンスをホールで観るのは、一体何年ぶりでしょうか。久しぶりに新鮮な気分でいます。

思い返せば大学時代に知り合った友人が芝居好きで、その友人の誘いから始まり大学時代は暗黒舞踏や現代演劇にいくらか興味を持つようになりました。その友人の舞台美術を手伝ったこともあります。怪しい演劇集団の公演情報を探し、怖いもの見たさな気分で誘われるまま、自ら足も運んでいました。
有名どころの「山海塾」は未体験ですが、「日本維新派」「大駱駝艦」「赤テント」「ダムタイプ」少し経って「パパタラフマラ」などなど。有名でもない小劇場に行くこともありました。
中でも強烈な印象に残るのは、舞踏家土方巽が京都の小さなギャラリーで行った舞踏イベント。手を伸ばせば触れそうな距離で、奥から現れたボロ布を被った土方氏がギャラリーの真ん中あたりの床に寝そべり、しばらくするとヒクヒクっと動きはじめる様子を間近に見ていたことです。正直踊りと言うのかなんなのか分からない。すし詰めの観客が一挙手一投足を息を潜めて観ている、なんとも言えない摩訶不思議な空間がそこにありました。

昨日の「パラダイス」を観に行った時、嫁さんの隣に座った30代くらいの女性が嫁さんに声を掛けて来ました。話を聞いているとテレビドラマに出ていた麿赤兒さんがしゃべらないのに醸し出す存在感がすごく気になりはじめ、最近から舞踏を観に行くようになったのだとか。
舞踏家の持つ独特の存在感。それを聞いて思い出したのは田中泯さん。いくつかドラマも観ていますが確かにある存在感。渋い恰好良さがたまりません。
時代に流されず、信念を持って表現を続けているからこそ持ちえる何か。
時代どころか日々右往左往している自分には、もはやほど遠い感じがします。周りの言葉に振り回されず、信念を持って仕事ができるまではまだまだ長い道のりです。

観劇の後、楽屋の麿赤兒さんを間近に見ました。白塗りに怪しげな衣裳を纏ったまま電子タバコを片手に、近しい方々と挨拶されています。お疲れでしょうが、順繰り懐かしそうな方々と楽しげな様子。ひと仕事終えた仁王様にも見えるのでした。

謹賀新年2019

明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします

もう4月が目の前に迫っているというのに、年末年始のバタバタで下書き途中ですっかり更新を忘れた新年のご挨拶。なんと言うありさま。
「平成」から新しい年号に変わることにまだまだ実感を持てずですが、新時代への期待を胸に「平静」なまま今年も精一杯できることをやって行きたいと思います。
まずは停滞気味のブログもなんとかせにゃなりません。猪突猛進とは行きませんが、ぼちぼちとお付き合いくださいませ。

おやししこしし?

空中散歩!?ドローン体験

あべのハルカスから撮った写真?。ではありません。

大阪で設計をさせて頂いた以前の施主様から、実はドローンの免許を取りまして。。。。。自宅の屋根に載せた太陽光パネルを講習先の先生方にドローンで撮影してもらうのですが、見学に来られませんか? とお誘い。うわ〜〜行きたいです〜〜〜が仕事がバタバタで。。。即答ができなかったのですが、結局行きました。

当日、ご自宅横のガレージに着いてみるとドローンが2台やってきました。間近に見たのは初めてです。四本脚で大小ありますが羽根が回る範囲を含めると50〜60センチ角ほどの大きさ、スタイルも良くて、現代風おとなのラジコンおもちゃ(男子はきっと)物欲そそります。

まず1台目のドローンをガレージ通路に置き早速先生が操作を始めると、羽根がしばらく回ったかと思えば、スルスルスル〜と快晴な上空に上がって行きました。あ!、え?、一直線に上昇するドローンはまたたく間に何処にいるのかも分からなってしまいました。ぽか〜んと上を見上げるばかり。すると先生が、上からはこんな感じに見えてますよ。と覗かせてもらったタブレットに映し出された一場面が最初の写真です。とても晴れていたので、街並みがびっくりするほど綺麗に見えます。博物館に展示されている街並み模型をみているような気分。真下に向ければ、めっちゃリアルなグーグルマップ?と思ってしまいそうな鮮明さです。鳥にでもなった気分であちこち見渡せます。なんもかもマル見えやな〜って印象。

そして本題?太陽光パネルの確認。もう一台のドローンには赤外線カメラが搭載されています。

太陽光パネルに発電の悪いところがあると電気に変換できず熱がこもるのだそう。それを赤外線カメラで見れば一目瞭然。太陽光パネルなら全体均一な色になりますが、不良部分があればくっきり他と違った感じに映ります。
この日も実際パネルの一部が他より明るく映った四角い部分がありました。この箇所がうまく発電できていないかもしれませんね〜、と先生。なるほど、とてもよく分かります。

外壁タイルの浮きやコンクリートの亀裂など肉眼では分かりにくいものでも、熱の受け方の違いで温度差が出るために、赤外線カメラならはっきり識別できるのだそうです。ほ〜、なるほどなるほど、とさらに感心。

小一時間ほどでしたが、ドローンを飛ばしているのをなんとなく見るだけでなく、施主さんや先生方の説明がとても興味深く伺えたので、予備知識がほとんどなかった私には、ドローンのミニセミナーを受けに来たみたいでした。
テレビでドローンの映像をよく観るようになりましたが、ドローンの飛行には様々な許可が必要です。操縦者も飛行機と同じような扱いがあり、操縦時間の報告も必要だそうです。どこでも飛ばせる訳ではありません。むしろ許可が取れなければ屋外ではほとんど飛ばせない感じです。ラジコンおもちゃのようにはどうやらいきません。それでも目の前で見ると、コレは面白そう。

興味深かったのは、GPSを搭載しているドローンは、たとえ電波が届かなくなったとしても出発場所に戻ってくるようプログラムされているのだそうです。帰巣本能が備わってるのか?

いろいろと勉強になり、しばらく興奮さめやらぬ一日となりました。

ushio 工房 と tamaki 工房 のスケール感がとても気持ち良い。

2月の日曜のことですが、加西市と西脇市にあるふたつのアトリエをヨメさんと尋ねました。

* * *

まず以前より親交いただいている石の彫刻家 牛尾啓三 先生の加西市にあるアトリエ。


随分昔に一度訪ねたきり。今回、そのアトリエで3彫刻家の制作風景公開イベントなる案内が届いたので、良い機会と思って訪ねました。
到着すると、石切場跡のアトリエ風景はそれだけで迫力満点、来る甲斐があります。
この場所で大きな塊の石?岩?から、なんとも不思議な知恵の輪のような数学的作品を数多く生み出し、世界中を渡りあるく芸術家のアトリエと聞くだけでなんだかスケール感に圧倒されるのです。この場にいるだけで、ワクワクします。
切り出しの様子を、おかきとお茶をいただきながら拝見して来ました。

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帰り、西脇にある播州織研究家 玉木新雌 さんの工房兼ショップに立ち寄りました。

偶然に知り合いの工務店さんがこのショップの移転改装に関わられていて、連れて行ってもらいそのスケールに驚いたのが少し前。ヨメさん連れて行けばコレは間違いなく喜ぶと思っていたのです。
今では世界的なブランドからも注目をされているそうですが、こんな規模になる以前から少し知ってはいたので、広い駐車場まで備えた新しい工房にずら〜りと並んだ織機が並ぶ様には正直驚きます。そして織機の間を縫って工房見学もできるようにされているのがまた新鮮です。
ここを束ねる玉木新雌さんは、まだまだ若い方。やや廃れつつな地場産業に新風を吹かせています。

* * *

コトを成し遂げるスケール感に、ふたつの工房はどこか共通するものがあるように思えました。いろいろな意味で刺激を受けます。

北斎の浮世絵刷りに初挑戦「みんなの学美場」

去年の北斎展からにわか浮世絵ファンになったところで、今年初めは調子に乗って浮世絵の刷り体験講座を、ヨメさんともども神戸市立博物館で受けてきました。ミュージアムエデュケーション研究会2017「みんなの学美場」という、明石、神戸、阪神間の美術館や博物館等12施設が連携して去年から開催しているワークショップのひとつです。

参加者は年齢幅もありそうな20名ほど。博物館の地下にある一室に案内され、講座が始まりました。長テーブルの上に版木が整然と並べられています。近づくと、その版木は少し小さいけど北斎の見慣れた図案。大っきな浪間の向こうに富士山の見える富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」です。意味なく嬉しくなってきました。

「神奈川沖浪裏」版木

はじめに研究会の趣旨について説明を受け、続いて浮世絵のこども向け基礎レクチャー?。この講座自体は、博物館が教育関係者や、小・中・高生の美術教育の一環として元々取り組んでいたものを、今回は一般向けに開催したのだそうです。
とは言え、目の前にあるのはちゃんとした?彫師さんが掘った本格的な版木。時代を超えても、刷り上がれば浮世絵に違いありません! うまく刷れたら売れるかも? 学芸員さんの手慣れた説明を受けて刷り講座がスタートしました。

まずは、はがきサイズの金魚の親子!主版と呼ばれる線図に2枚の色版3色刷り。おやおや、意外と難しい。学芸員さんのアドバイスを受けつつ、なんとか1枚刷り上がり。まずは練習。練習。さらに、同じくはがきサイズの猫の版木に挑戦。意外といけるやん、と調子を掴んだところで、北斎の版木に向かいます。

「神奈川沖浪裏」は、線図の主版に6枚の色版で7色刷り。図案自体はB5くらいで用紙がA4ほどです。
まず版木に絵の具をちょんちょんと載せ、その3分の1くらいの糊(絵の具の定着を良くする)を添えます。饅頭サイズのモップのような刷毛で、絵の具と糊を混ぜ合わせる様に版木に拡げます。和紙を版木右下角のアタリに紙を合わせつつそっと載せ、馬連でやさしく抑えつつ、はじめはゆっくり徐々に力を入れながら刷り、そっと引き上げる。浪裏の線図が現れました。
ええ感じやん。
さらに1色目を載せ、2色目を重ね。3色。。。と進んで4色目。技ありのグラデーション着色。絵の具と糊を並行に撫でながら、ふんわり富士山を浮き立たせる空色を付けます。恐る恐る引き上げたところで、横にいた若い女性に、お上手ですね〜、と言われ。あ、そうですか〜。頭を掻きながら浮き浮きとなり、5色目、6色目と順調に行くはずがぁ。。。そんなうまくも行きませんわ。絵の具の付けすぎか馬連の乱れ、浪のないところに浪ができてしもた。焦りは禁物。無心でないとええもんできません。とほほ。

小一時間の講座でしたが、なかなか緊張感もある浮世絵刷り体験。次こそは、売りもんを刷ってみせます。ところで、こうした浮世絵は当時500円くらいで売られていたとか。レクチャーで聞いた豆知識でした。