お盆は映画「シン・ゴジラ」でしめくくり

今年のお盆は特別な行楽なしでしたが、折角なので最後にヨメさんと「シン・ゴジラ」を観に行ってきました。

トウキョウがエラい事になっとるで〜。うわうわ、コレどうすんねん。
東京の街を縦断していくゴジラは、まるで東北大震災の大津波が走るかのごとく。遠景に広がる火の海は、まるで阪神大震災の大火災かのごとく。既視感さえ感じる映像は、劇中に身を投じるリアリティでなく、テレビで大規模災害の映像を見て身震いするような茶の間で感じるリアリティでした。突如起こった大災害に目を疑い、驚愕ととも恐怖感がじわじわとにじり寄ってくる。さらには翻弄される日本の将来を案じる始末。そんな印象さえ受ける映画のラストは。。。

ツッコミどころはあれど、これぞ日本の怪獣映画かな。どこまでCGなのか実写なのか?冷静にならないと見極められない精巧さに脱帽し、小さい時分に見た怪獣映画がそのまま一緒に大きくなった演出に拍手です。昔のゴジラと見比べてみたくなりました。

もう一度観て見たいけど、もうエエわ。ヨメさんの感想。

夏越大祓

先月末のことですが、ここ何年かヨメさんに誘われて西宮神社で半年ごとに行われる大祓に行くようにしています。6月終わりの「夏越(なごし)の祓」と、12月終わりの「年越の祓」です。特に夏越の祓は、白紙の人形で身についたケガレを祓ったり、茅や藁を束ねた茅の輪(ちのわ)をくぐったりするイベントがあって、どことなく来た甲斐?があります。また傍に置かれた茅を自由に使って自分で小さな茅の輪を作り、それを玄関に飾るとよいのだそうです。

この小さな茅の輪作りが案外と難しい。案外面白い。長さが1.5〜2メートル、太さが太いところだと5〜6ミリある茎を潰しつつ柔らかくしながら、千切れないように丁寧に輪っかにしていく必要があります。それがまず綺麗な円にならない。パキポキと5角形ならまだしも変則3角形になったり。悪戦苦闘し、厳かな空気のなかゴソゴソと茅の輪作りに没頭するのはなんだか罰当たりな気もするのですが、綺麗にまぁるく出来たらまずニンマリ。
ところが目の前の年配のご婦人が手にする茅の輪が、すばらしく綺麗に且つ芸術的に出来上がっているのを見つけると、自分の手元を一瞥しわざわざ解いてやり直したり。神さんの目の前にいると言うのに、なにを息巻いているやら。

今年はお天気も良かったからか、去年よりお参りの人が増えた気がしました。茅の輪くぐりは3回くぐらないといけないので、あんまり増えると実は大変。
祓いの後は風鈴を買って帰りました。

茅の輪くぐり

見学会「京都木材会館」

京都木材会館:外観

自分が手がける機会はなかなかありませんが、少しずつ増えている木造の耐火建築物はやはり興味があります。
大型木造建築の構造等を手がけるシェルターという会社からの案内で、京都の市街地に建った木造による4階建ての「京都木材会館」の見学会に参加してきました。1階店舗、2階事務所、3/4階は共同住宅になっています。目玉は2時間耐火の木柱。法的な要件では必要はないのですが、木材会館であることと日本初ということで1階部分に採用されているそう。

京都木材会館:正面通りから

京都木材会館:2時間耐火の柱断面

ご覧の通り、木の柱と言え法的に耐火性能をクリアしようとすればこんなにもなるのですね。ここまですれば、1000度の炎に2時間晒されても構造として必要な中の芯材は損傷なしなのだそうです。木造建築のイメージからはちょっとかけ離れてしまう気もしますが、木材利用と言う観点から考えればこうした技術は大事と思います。実感が伴いませんが。。。(汗)

京都木材会館:ルーバーのディテール

もう少し直接的に訴えかけるものがあると感動するのでしょうが、出来上がってしまうと分かりづらいのがちょっと残念。それでも、外壁に取り付くルーバーは採光調整に可動したりして、木の建築であることをアピールするためにも、いろいろ試みはされていました。

そうすると、行き帰りに寄ったJR二条駅にかかる木造屋根は素直に感動的です。

JR 二条駅

こちらはもう20年近く前に建て替えられた駅舎ですが、こうした木を使った公共建築・施設はもっともっと増えていくのが良いですね。久しぶりに寄りましたが、今なお感動的に天井を見上げてしまいました。こうした風景がもっと日常的に目に触れると、木造の中大型物件に対する理解も広まりやすい気がします。

ついでに。。。

志津屋「ヘレカツサンド」

二条駅の下でお昼した志津屋のランチセットが、一番感動的においしかったです。

お別れ前のひな祭り

ひな祭り2

ひな祭りの前日に保育所増築工事の最後の検査を終了し、ようやくホッとしたところ。あとは竣工図面と若干の書類提出で、すべての業務が終了となります。

当日の現場検査の最中は金魚の糞みたいにい検査員について歩いているわけで、周りの様子があまり目に入っていなかったのですが、検査後に改めて園内を見て回ると足元に色とりどりのお人形が。。。検査が終わったすぐに、飾られたのでしょう。手作りのかわいらしいお雛様とお殿様。
(「お内裏様」は、実は童謡歌詞の間違いだそうです。。。wikipedia

工事が終わってしまうと保育所に通うこともすっかり減ってしまいます。こんな風景を見る機会がなかなか無いと思うと、無事終わって嬉しい反面ちょっと寂しい気分になります。

ひな祭り3

ひな祭り1

引っ越しもすっかり終わって準備万端。

増築工事の保育園は昨日、無事に完了検査が終了しました。午前は基準法上の検査、午後は消防検査。いつでも使える準備が整っています。というか、もう半分使っています。。。

消防検査。何してるのかな。

子供達が半分使っている中での検査。行く先々で検査員が子供らに挨拶。大の大人がぞろぞろと、何をしているの?消防士さんに興味深々な様子です。

内廊下

こちらは、元々外廊下だったところを内廊下に取り込みました。

外廊下の沓脱ぎ庇

残った外廊下には、独立の庇とルーバーを取り付けました。床のインターロッキングも入れ替え。

増築部分の外観

こちらがメインの増築部分。屋根の勾配がとても薄いので、離れて見ると既存の洋瓦の屋根がはじめと変わらずほとんど見えています。そのためか、どこが増築されているのか分からないぐらい。綺麗になったはいいが、気にしていなかった元のままのところがついつい気になってきたよ。と園長先生。

後は工事事務所の撤去をして、綺麗に整えば終わりです。芝生の庭が緑に覆われるのを待つのが、今は楽しみ。来春からは「こども園」となります。

手で感じ、手で考える。

コンピュ〜タ〜に囲まれて〜。独立してからずっと設計図面はCADを使って描いている。それまで勤めの間はT定規に勾配定規を使ってせっせと図面を手描きしていた。今となると、コンピュ〜タ〜なしに設計の仕事をこなすのは心許ない状態になっている。手描きはアバウトなところも多いが、伝えたいことを伝えやすい。CADは正確に描けるが、正確ゆえに細かなことに気をとられ大切なところを見失う。そんなところにiPadが現れてちょっと様子が変わる。便利さに負けて基本の図面は相変わらずCADだけど、現場に入ると納まり図や打ち合わせ図は手描き図をスキャンしたり、直接iPadを使って手描き(風?)が増えるようになった。どことなく、自分なりにはバランスが取れている気がしている。いろんな意味で手数だけは増える時代の流れはそれなり素晴らしい。

コンピュ〜タ〜に向き不向きや好き嫌いもあって、今も手描きにこだわる設計者は案外多い。と言っても、手描きは手描きで得手不得手あるので、どちらが良いとは一概に言えない。そう分かりつつも、この仕事を始めるなら手描きからスタートするのが良いとやっぱり思っている。自分はまだまだ古いタイプなのかもしれない。そうした意図でないと思うが、建築士試験も未だ手描き。これが無くなったら、一度も鉛筆で線を引いたことがない設計者や建設従事者も現れるのだろう。

いらぬ懸念はエエ歳になった設計者の勝手な思いかと思い始めていた。がつい先日、現場の大工さんと立ち話をしていたらそうでもなかった。今の木造工事では、柱や梁の加工はほとんどがプレカットと呼ぶ機械加工による。専用のCADによって、それまで大工仕事の基本であった刻み仕事のほとんどがアレヨアレヨと寸分たがわぬ勢いで加工されていく。それはそれで見事なもの。最近は、3次元CADによって大工さんでないと出来なかった複雑な仕事も、難なくこなすようにもなってきている。若い見習いの大工さんを指して、あの子らは墨付けも刻みもやったことがないんだよね〜。大工はいなくなるよ。

和室押し入れのタテ枠を触りながら、コレ触ってみ、既製品の枠やけどちょっと膨れてるやろ。そのまま上を見上げ鴨居との突き合わせを指して、それが分からんとこうもピッタリならんのや。見事にくっついている。今の子は数字だけ追っかけて、隙間が出来てもなんでか分からんし、気にしよらん。そんなこと気にしとるからワシは手間かかるんやけどな。アハハ。

手で感じ考えないと分からない部分は、いくらコンピュ〜タ〜が良くなっても操作する人間次第。自分の手で描く図面に近づいたり離れたり離れたりする体感は、左手一つでズームイン/ズームアウトするのとは訳が違う。見た目のデザインだけなら、どちらでも良いのかもしれないが、本来必要な五感を使った仕事やデザインは手からしか生まれない。まだまだそう思い込みたいエエ歳になってきた設計者です。

アニメーション「傷物語」公式hp-制作陣

渋すぎなアニメの聖地?

年末に飛び込んできたプレゼン仕事をようやく終わらせ、結果は天任せにするとしてホッと一息しているところです。今回プレゼンを手伝ってもらったH氏とお昼ご飯を食べて雑談中、正月息抜きに観たアニメ映画「傷物語」を思い出しました。すっかり書くタイミングを逸しましたが、ある事にインパクトがあったので、改めて。

何に驚いたかと言うのは、メイン舞台の一つとなった建物でした。映像全体に渡り、非常に丁寧に背景が描かれた作品ですが、どこかで見たような既視感に襲われます。心象的に描かれた演出に相まって、どのシーンの風景も舞台装置のように象徴的な扱いになっています。その一つが、丹下健三「山梨文化会館」でした。映画を見ている最中にアレっ?なんか似てない?。。。いやいやソックリソノママ。と言っても実物を見たことが無く、昔むかし雑誌でチラッと見た記憶なので自信も無く。ヨメさんに小声で、たぶん丹下健三。。。って呟いていたのですが、後でネットで確かめてみると、やっぱりソックリソノママ。(もちろん、後で自慢)
ネットで誰かそこについて書いてないかと探しましたが、観たアニメも結構オタクな分野?なので、思うほどに見つかりません。ようやく見つけたのは建築とアニメを研究されている明治大学の森川喜一郎氏のツイートでした。
氏のツイートによると「傷物語」に出てくる丹下建築は「山梨文化会館」だけでなく「丹下自邸」も使われている。。。と。なんと!? 残念、そこに気づかないただの建築音痴でした。

最近のアニメでは敢えてロケ地がわかるよう丁寧に描かれることが多くなりました。西宮にも超有名な”聖地”があります。そんな流れの中でも丹下健三は渋すぎです。
確認すると映画はまだやっているようです。日に一本程度ですが、まだやっている人気アニメなのですね。。。も一回、行ってしまいそうです。

何より、こうして描かれ”残され”る丹下建築はやはり偉大です。

アニメーション「傷物語」公式hp-制作陣