Kirsche's blue castle

施主さんはご夫婦共に多趣味。事務所を初めて訪ねて来られた時には、もうすでに理想のプランを片手にされていました。なんでもやってみないと気が済まない?その施主さん持ち込みプランを大枠なぞりながらも、ピーカン風の味付けを施した小さな店舗付きの小住宅が完成しました。
スケジュールも厳しい条件でしたが、アレヨアレヨと完成した家は愛猫キルシェの格好の遊び場です。

車の通りもそこそこある敷地を選ばれたのは、小さな店舗を併設していたからもありますが、閑静な住宅地よりもむしろ街中の適度に活動的な住まいを望まれたからでした。幸運いに、将来に渡り密集する事があまり考えられない環境を手に入れられました。建物の側面もほとんど隠れる事がありません。
朝早くには、2階に設けた横スリットのまどから朝日が入ります。

前面の道路に向かって小さな店舗が突き出しています。その先には少々不釣り合いな大きな扉が見えますが、背の高い男性だと頭を打つかもしれない背の低い四角い扉です。
住居の玄関を入ると、白く塗られた鉄骨の床材が天井に見えています。施主さんの要望で1階は男性的なハードなイメージ。2~3階は女性的な柔らかいイメージで仕上げられています。
玄関脇の階段を上がるとすぐ真上に、3階へ伸びる螺旋階段が見えます。その先には、ロフトへ向かうハシゴがちらっと見えています。

階段を上がりきるとリビングに出ます。床に陣取っているのが、この家の主・キルシェ。奥に見える囲いは小さな和室。3階の手すりの向こう側は、将来の子供部屋。
リビングから振り返るとダイニングとキッチンが見えます。冷蔵庫のあたりに見えるのは黒猫のモビール、ハイサイドの窓に近いこの冷蔵庫上はキルシェのお気に入りの場所の様です。左手に見える赤い壁の手前にトイレがあります。



リビングの奥にある2帖ばかりの小さな和室です。鉄骨柱の隙間が小さな床の間。脚もとに照明が灯ります。
2階にあるトイレです。手洗いの付いた壁には、施主さんがスタッフと共に、探し歩いて見つけたガラスのモザイクタイルが貼られています。

らせん階段の見上は象徴的です。横にあるロフトに向かうハシゴは天井に飲み込まれるかのように見えます。その開口は、渡り廊下もある吹き抜けの明かり取りにもなっています。
らせん階段を上りきると、北側の子供部屋から南側の主寝室へ掛けられたわたり廊下にでます。
最上階のロフトからは、1階へ続く階段まで見下ろせるので、とても高く感じます。キルシェはへっぴり腰の施主さんを横目に、このハシゴも軽々と上るそう。



夜になると四角い窓と、スリット窓が浮かんで見えます。
お店の扉にも細~いスリットの窓がひそかに見えていますが、実は小物たちのディスプレイ棚になっています。この窓から、通りすがりの子供たちが興味津々覗いているそうです。


キルシェ と モカ



完成年月:2004年12月

 

このページの本文中の写真撮影:絹巻写真事務所
ネコの写真は施主さんの提供です。


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